2021年もVR(バーチャルリアリティ)ゲームの市場が盛り上がっていますね。PCのVR機でメジャーなVIVEやOculus Rift S・Valve INDEXの推奨スペックをチェックしつつ2021年の最新CPUや最新グラボの情報を踏まえながらVRゲームが快適に遊べるPCを確認しましょう。VIVE PROや最新のVIVE COSMOSについても解説しています。
2017/09/01 作成
2022/03/30 更新31回目 最新の情報に修正
目次
- 目次
- VR公式サイト
- VR 推奨動作環境/最低スペック表
- 今使用しているPCがVRに対応しているかを確認する方法
- Oculus Rift Sの推奨スペック
- Valve INDEXの推奨スペック
- VR対応ゲームの推奨動作環境
- VIVE推奨動作環境・スペック解説
- VRヘッドセットはゲーミングノートPCで利用できる?
- VRが遊べるグラボを搭載したPCスペックまとめ
- みんなのゲーミングPC購入価格
- オススメゲーミングPCメーカー
- 人気PCゲーム紹介
- 2022年版ゲーミングPC考察
- 週間人気ゲーミングPC記事ランキング
VR公式サイト
PCゲーム用ヘッドセットではこの3社のVRヘッドセットやVRキットが人気です。
【VRヘッドセット シェア率上位】2022年03月時点
- Oculus Quest 2… 47.35%
- VALVE INDEX HMD… 15.09%
- Oculus Rift S…11.60%
VR 推奨動作環境/最低スペック表
参考元:VIVE日本公式サイト
上記のVR推奨スペックはHTCのVIVEの記載です。
最低動作環境は記載がなく、推奨動作環境のみが公開されていました。そのほかに入出力端子としてUSB2.0以上のポートが1つ、HDMI1.4以上またはDisplayPort1.2以上のポートが必要となります。グラボのみVIVEサイト内でも古い情報が残っているようで、「GTX970またはR9 290」と記載されている場合もあります。
上記のVIVE VRヘッドセットの推奨スペックは2016年~2018年のVR黎明期に販売されたPC向けVRゲームにも多く採用されVRゲームを遊ぶ最低基準となりました。
2018年になると「VIVE PRO」が発売され推奨スペックは、
- OSがWin8.1と10のみになった
- USBが2.0から3.0以上に
- ビデオ出力からHDMIが外されDisplayPort1.2以上のみ
といった変更が加えられます。
更に2019年10月からは、「VIVE COSMOS」が発売されました。こちらの推奨スペックは
- メモリが4GBから8GBに
- Windows8.1が外れ、対応OSはWindows10のみ
となっています。
そして2021年6月に最新機種「VIVE PRO2」が発売予定です。
「VIVE PRO2」の推奨スペックは「VIVE COSMOS」と同じですが
ピクセル数が約3倍の2448x2448の5K解像度となっているので、推奨スペックに記載されているGTX1060では「VIVE PRO2」の性能を発揮できません。
今使用しているPCがVRに対応しているかを確認する方法
今利用中のPCがVIVEの推奨スペックを満たしているかを確認するには調査したいPCから
上の公式リンクを開くと、公式のVIVE製品紹介ページが開きます。下の方に
というボタンがありますので、クリックするとCheckプログラム(ViveCheck.exe)がダウンロードされます。
ダウンロードしたプログラムを開くと
こういった画面が開きます。チェックボックスは「プログラム実行時にOSなどの推奨スペックにかかわる情報を収集してもよいか」という内容ですので、チェックをつけたままでも外してもどちらでも構いません。そのまま「Start」を押すとすぐに結果が分かります。
上の図は私のPCで試した結果です。4つの項目すべてにチェックがついていればVIVEの推奨環境を満たしていることになります。結果を確認したら右上の「×」ボタンで閉じてOKです。
Oculus Rift Sの推奨スペック
VIVEとシェアを争っているOculusのPC用VRデバイス「Oculus Rift S」の推奨スペックもチェックしておきましょう。
参考元:https://www.oculus.com/rift-s/
VIVEの推奨スペックとほぼ同じですね。OculusはAMAZONが国内の正規代理店です。
Valve INDEXの推奨スペック
ValveとHTCが共同開発したのがVIVEで、Valveが単独開発したのがValve INDEXです。
Valve INDEXではグラボの推奨スペックがGTX1070となっていますね。
ValveINDEXは2019年11月に日本でも発売解禁となりましたが、入荷数が少なかったようで数か月間ほどはどこのネットショップでも売っていませんでしたね。
【VALVE INDEXは国内代理店のDEGICA SHOPでの購入がオススメ】
VR対応ゲームの推奨動作環境
VIVEの推奨動作環境だけでなく、2020年にSteamで発売された人気VRゲームの推奨スペックも確認してVRゲームのスペックトレンドを把握しておきましょう。
VRではない通常のPCゲームと比べると平均的にかなり要求スペックが高くなっていることが分かりました。
2019年時点のVR専用ゲームのSteam年間売り上げ上位の推奨スペックもあわせて確認しておきましょう。
【年間売り上げ上位VR専用ゲームの推奨スペック】
やはり非VRのゲームより推奨スペックは全体的に高い傾向にありますね。VRゲームの推奨スペックがどのように上昇していったのかを把握し今度どうなっていくのかを知るためにも、この記事を作成した2017年09月時点でのVR対応売り上げ上位も見てみましょう。
【売り上げ上位VR対応ゲームの推奨スペック】※2017年09月時点
約3年半前と比べるとVRゲームの推奨スペックハードルが圧倒的に上昇しています。
VIVE推奨動作環境・スペック解説
次はVIVEの推奨動作環境について詳しく解説していきます。ご自身が利用中のPCがどんなスペックになっているかは上で紹介しましたVIVEのチェックプログラムで確認してみてください。
OS
OSはVistaやWindows7でなければOKです。現在新規で購入する場合はWindows10 かWindows1164bit版
VistaのPCは発売が終わってから7年近く立っているので、ゲーム用途としては、それ以外のスペックも含めてかなり厳しいでしょう。Vistaの方は買い直しをオススメします。最新のwindows10は全て64bit版です。また、windows7のゲーミングPCを利用中の方は2020年1月にサポートが切れたのでセキュリティリスクが非常に高くなっています。早急に買い替えをオススメします。
HDD
SSDまたはSSD+HDD構成がオススメ
HDDの必要容量はプレイするゲームに依存します。最近の3Dオンラインゲームはクライアントの容量が数十GBするのが当たり前なので、SSDの場合は500GB以上を搭載したモデルがよいです。SSDだとロード時間やゲームの起動時間が大幅に短縮されます。その代わりSSDは1GB当たりの単価がHDDに比べて高いため、動画などを保存する場合は別途HDDも用意しましょう。
CPU
intelであればi5以上。AMDならばRyzen5以上
CPUはVIVEの推奨スペックだと2014年に発売されたi5シリーズが明記されています。
CPUはIntelのCore-iシリーズだけを見てもかなりのモデルがあるので、比較が難しいですよね。上で紹介したVIVE公式からダウンロードできるチェックプログラムでスペックを満たしているか確認しておきましょう。
最新のi3シリーズはまだしも、PentiumやCeleronと書かれていた場合は3Dゲーム用途ではかなり厳しい低性能CPUなので買い直しをオススメします。ゲーミングPC用途としては最新のi5もしくはi7シリーズをチョイスしましょう。2017年からはAMDのRyzenシリーズも人気ですね。Ryzenの場合も最新の5もしくは7にしましょう。
RTXグラボを搭載するPCの場合はCPUもi7以上にしてバランスをとったほうがCPUがボトルネックになりにくいです。
メモリ
VIVEはメモリの推奨動作環境が4GBと少ないですが、ゲーム側で16GB以上を要求するタイトルがほとんどですのでメモリは16GB以上を搭載しましょう。特にRTXシリーズを搭載する構成の場合はバランスを考えるとメモリは必ず16GBにしておいたほうが良いです。
メモリはPC初心者でも、最も簡単に増設できるパーツですので、自身が使用しているPCに合うメモリやメモリ増設の仕方をググったりすれば比較的簡単に容量を増やすことが出来ます。メモリだけスペックを満たしていなければご自身での増設も検討してみましょう。
電源とマザーボード
残りはグラボの解説ですが、その前に推奨スペックで記載されることはないけれども、デスクトップゲーミングPCの構成で見落としがちな「電源」と「マザーボード」に関して簡単に解説しておきます。
電源
電源はPCの各種パーツに電力を供給する重要な役割を担っています。電源には容量と電源効率の二つで性能差があり、基本的にはメーカーがスペックに見合った電源をチョイスしています。容量はW数で記載がありグラボが高性能なモデルほど電源消費量が大きいため電源のW数も大きくなります。
二つ目の電源効率ですが、こちらは「80PLUS」という基準でグレードが分かれています。
左ほど同容量でも価格は上がりますが電源変換効率に優れ電気代が僅かに安くなるといった認識で結構です。但しグレードが高いほど高品質になるので、コスパより信頼性を重視する方はチェックしておきましょう。
20万以下のゲーミングデスクトップPCには80PLUS BRONZEをメーカーがチョイスしている事が多いですね。RTX3080以上のハイエンドゲーミングPCでは80PLUS GOLD以上が選ばれる事が多いです。
マザーボード
CPUなどの各種パーツを搭載する基盤です。
現行の主流なintelCPUを搭載するデスクトップ向けマザーボードは性能や機能が優れている順にZ590(690) > H570(670) > B560(660) > H510(610)となっており、Z590とH510の平均的な価格差は8千円ほどとなっています。
RTX以上のグラボを搭載する場合はH610やH510マザーボード(チップセット)は不釣り合いなので避けましょう
CPUのOCなど特殊な事をしない限りはZである必要はなく、コスパを重視するゲーミングPCとしてはH570(670)やB560(660)(AMDの場合はA520またはB550)で問題ありません。
VRのグラボ(2022年版)
公式のVIVE推奨環境で指定されているのはGTX1060、より高性能なVRヘッドセットであるVALVE INDEXの推奨スペックはGTX1070と2世代前のミドルレンジからアッパーミドルなグラボを指定していますね。
2022年04月時点でのVRゲーム用途として候補に上がる最新グラボは
【2022年03月現在のデスクトップ向けグラボ単体価格】
※価格.com売れ筋上位製品の平均 特別モデル等や販売台数が少ない製品は除く
- RTX3090 29.4万円(最新超ハイエンド)
- RTX3080Ti 20.5万円
- RTX3080 15.4万円
- RTX3070Ti 10.7万円
- RTX3070 11.7万円
- RTX3060Ti 9.0万円
- RTX3060 7.2万円
となっています。
【直近のグラボの値動き】
2022年の年明け以降、全体的に値下がり傾向
RTX3050が発売されたおかげでGTX1660Ti~GTX1660は大幅に値下げされましたし、RTXグラボもじりじりと値下がり傾向にあります。2021年にグラボが高騰した要因であるマイニング需要は報酬が渋くなったため、激減しています。今後も緩やかにグラボの相場は通常通り下落していくと思われます。
VRヘッドセットはゲーミングノートPCで利用できる?
結論から言うと多くのゲーミングノートPCではVRヘッドセットが接続できません。
理由としてはVRヘッドセットをPCに接続する際の映像出力端子は「DisplayPort」が指定されているためです。ゲーミングノートPCの多くは外部映像出力端子に「HDMI」を採用しており、「DisplayPort」がないんです。
HDMIをDisplayPortに変換するコネクタは沢山ありますが、DisplayPortをHDMIに変換するコネクタは非常に数が少なく、別途コネクタにUSBから電源供給が必要となっておりVR機器やノートPCとの相性問題が発生する可能性があります。
VRが遊べるグラボを搭載したPCスペックまとめ
【最新ミドルレンジRTX3060構成】
- CPU :i5-12400
- GPU :RTX3060
- メモリ :16GB
- SSD :512GB NVMe
- 電源 :650W静音電源 80PLUS BRONZE
- マザボ :B560
【ガレリア RM5C-R36】 は最新のミドルレンジグラボRTX3060を搭載したモデルです。RTX3060はRTX2060SUPERを若干上回る性能となっています。
グラボに最新世代であるRTX3000番台を搭載していますので、Ryzen5 3600などゲーム性能がそれなりのCPUではなく、紹介しているモデルのようにi5-12400を搭載したモデルの方がグラボの性能を発揮しやすくなるのでオススメです。
【きゅれげ限定モデルRTX3060Ti】
- CPU :Intel i7-11700F
- GPU :RTX3060Ti
- メモリ :16GB
- SSD :512GB NVMe
- 電源 :700W静音電源 80PLUS BRONZE
- マザボ :B560
当サイト「きゅれげ」とマウスコンピューターがコラボした
限定ゲーミングデスクトップPCです。RTX3060より高性能なアッパーミドルグラボRTX3060Tiとi7を搭載しつつコスパにこだわったスペックにしました。
ゲーミングPCのパーツで最も重要なグラボに力を入れRTX3060より単体価格が2万円高いRTX3060Tiを搭載しながら価格を抑えた秘訣は「グラボ以外のスペックを欲張りすぎず丁度良いパーツを選定💻」しているためです。
マウスコンピューターではRTX3060Ti搭載のゲーミングデスクトップPCがかなり売れたようで、1ヵ月ほどRTX3060Ti搭載モデルが売り切れとなっていましたが、2月4日より販売再開しました。
【最新世代ハイスペック構成】
- CPU :Intel i7-12700
- GPU :RTX3070
- メモリ :16GB
- SSD :1TB(1000GB) NVMe
- 電源 :650W静音電源 80PLUS BRONZE
- マザボ :H670
【ガレリア XA7C-R37 第12世代Core搭載】 は旧世代の最高性能モデルRTX2080Tiと同等性能を誇るRTX3070を搭載したモデルかつ、CPUに2021年11月に発売されたばかりの第12世代i7CPUを搭載しています。第12世代CPUの上位モデル(当モデルに搭載しているi7-12700など)はビック&リトルコアなど魅力的な技術が実装されている一方で対応マザーボードを含めると旧世代より値段が高価になります。第12世代CPU搭載モデルは各ゲーミングPCメーカーで今後3か月から半年ほどかけて主力商品になっていくので、より新しく高性能なゲーミングPCを求めている方にうってつけです。
【ガレリア XA7C-R37 第12世代Core搭載】 は1世代前の第11世代CPUを搭載した同等モデルより1万円価格が高いですが、CPUとマザボの価格差は約14,000円なので約4,000円お買い得になっています。
2020年のNo.1PCゲーム「Cyberpunk2077」はPS4版はグラフィックを荒くして発売されましたが、PS4のスペックが低すぎてまともに遊べず返金騒動に発展した中、RTX3070グラボ搭載のゲーミングPCであれば快適に遊べます。
レイトレ対応ゲームにてレイトレをONにしてもゲームプレイに支障が出ないFPSを維持できるのもハイスペックゲーミングPCの魅力です。
レイトレにあまり興味がない方やAMDが好きな方は、AMDのCPUとグラボを搭載した【ガレリア XA5R-67XT】 や【GALLERIA ZA7R-67XT】
がオススメです。
みんなのゲーミングPC購入価格
いくつかのゲーミングPC構成パターンを紹介しましたが、PC構成の幅は広いですし予算との兼ね合いでどれくらいのスペックにするか悩まれる方も多いかと思われますので参考までにみんなのゲーミングPC購入価格を調べてみました。
ゲーミングPCの平均購入価格は20万1671円(税込)となりました。
モニタなどの周辺機器や延長保証などが含まれている場合もあり、カスタマイズ前の基本価格より購入価格の平均は若干高くなっています。
15万円~24万円付近でRTXグラボを搭載したミドルレンジよりもハイスペックなゲーミングPCが人気のようです。
オススメゲーミングPCメーカー
最近の3DオンラインゲームはCPUにi5かi7(Ryzen5かRyzen7)。グラボにGTX1660以上を推奨動作環境に指定してくるタイトルが増えてきています。ゲーミングPCの買い直しや新規購入を検討されている方は、こちらのメーカーがオススメですよ。
ドスパラ
コスパNo.1メーカー。5社で似たようなスペックを比較すると大抵ドスパラ
の機種がコスパNo.1になります。
マウスコンピューター
マウスコンピューターもセールを行うようになり依然と比べてお得なモデルも増えてきています。ゲーミングデスクトップPCの上位機種は高級家電のような佇まいで人気がありますね。
パソコン工房
ときおりドスパラよりもお買い得なモデルがあるパソコン工房 。ノートPCのコスパが良い傾向にあります。
フロンティア
FRONTIERは台数限定のセール品のお買い得度が高い事が多いです。通常製品を選ぶ価値はあまりないかも。
サイコム
徹底的にカスタマイズにこだわりたい方や、マザボや電源など各種パーツの製品名まで指定したい方などPC製品の知識がある方向けなのがBTOパソコンのサイコム です。
マイニングベース
LEDライトでの見栄えを重視するならマイニングベースのゲーミングPCがおすすめです。
LENOVO
【Lenovo】の場合、セール品がタイミングによっては狙い目になります。
HP
HPも同じくゲーミングPCセール がお買い得です。最近2台ほど実機レビューしました。
その他ゲーミングPCメーカー
その他にもDELL、MSI、Razer、ASUSなど色々なメーカーがゲーミングPCを販売しています。
ドスパラ以外のメーカーを比較したい場合
スペックに対する価格を重視するとドスパラの製品が優秀なので、オススメPCとしてはドスパラのゲーミングPCを中心に紹介してきました。他のメーカーも気になる方は、こちらの比較記事をご覧ください。
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