2021年もVR(バーチャルリアリティ)ゲームの市場が盛り上がっていますね。PCのVR機で最もメジャーな「VIVE」やOculus Rift S・Valve INDEXの推奨スペックをチェックしつつ2020年の最新CPUや最新グラボの情報を踏まえながらVRゲームが快適に遊べるPCを確認しましょう。VIVE PROや最新のVIVE COSMOSについても解説しています。
2017/09/01 作成
2021/02/19 更新25回目 最新の情報に修正
目次
- 目次
- VIVE公式サイト
- VIVE 推奨動作環境/最低スペック表
- 今使用しているPCがVRに対応しているかを確認する方法
- Oculus Rift Sの推奨スペック
- Valve INDEXの推奨スペック
- VR対応ゲームの推奨動作環境
- VIVE推奨動作環境・スペック解説
- グラボが高騰品薄中!?
- VRが遊べるPCスペックまとめ
- みんなのゲーミングPC購入価格
- オススメゲーミングPCメーカー
- 2021年版ゲーミングPC考察
- 週間人気記事ランキング
VIVE公式サイト
VIVEは日本はもちろん世界で最も有名なVRヘッドマウントディスプレイ製品です。
【価格.comランキング】
2019年にVR機器の売り上げを調べてみた所、相変わらずVIVEが一位でした。
VIVE 推奨動作環境/最低スペック表
参考元:VIVE日本公式サイト
最低動作環境は記載がなく、推奨動作環境のみが公開されていました。そのほかに入出力端子としてUSB2.0以上のポートが1つ、HDMI1.4以上またはDisplayPort1.2以上のポートが必要となります。グラボのみVIVEサイト内でも古い情報が残っているようで、「GTX970またはR9 290」と記載されている場合もあります。
また、新しく発売された「VIVE PRO」の推奨のスペックですが、
- OSがWin8.1と10のみになった
- USBが2.0から3.0以上に
- ビデオ出力からHDMIが外されDisplayPort1.2以上のみ
といった変更点があります。メモリやグラボそしてCPUの推奨スペックには変更ありません。
更に2019年10月からはVIVEの最新機種、「VIVE COSMOS」が発売されました。こちらの推奨スペックは
- メモリが4GBから8GBに
- Windows8.1が外れ、対応OSはWindows10のみ
となりました。
今使用しているPCがVRに対応しているかを確認する方法
今利用中のPCがVIVEの推奨スペックを満たしているかを確認するには調査したいPCから
上の公式リンクを開くと、公式のVIVE製品紹介ページが開きます。中央付近に
というボタンがありますので、クリックするとCheckプログラム(ViveCheck.exe)がダウンロードされます。
ダウンロードしたプログラムを開くと
こういった画面が開きます。チェックボックスは「プログラム実行時にOSなどの推奨スペックにかかわる情報を収集してもよいか」という内容ですので、チェックをつけたままでも外してもどちらでも構いません。そのまま「Start」を押すとすぐに結果が分かります。
上の図は私のPCで試した結果です。4つの項目すべてにチェックがついていればVIVEの推奨環境を満たしていることになります。結果を確認したら右上の「×」ボタンで閉じてOKです。
Oculus Rift Sの推奨スペック
VIVEとシェアを争っているOculusのPC用VRデバイス「Oculus Rift S」の推奨スペックもチェックしておきましょう。
参考元:https://www.oculus.com/rift-s/
VIVEの推奨スペックとほぼ同じですね。OculusはAMAZONが国内の正規代理店です。
Valve INDEXの推奨スペック
ValveとHTCが共同開発したのがVIVEで、Valveが単独開発したのがValve INDEXです。
Valve INDEXではグラボの推奨スペックがGTX1070となっていますね。
ValveINDEXは2019年11月に日本でも発売解禁となりましたが、入荷数が少なかったようで2019/12/17~2020/01/19現在はどこのネットショップでも売っていませんね。
ドスパラに入荷したらこの記事でご連絡します。
VR対応ゲームの推奨動作環境
VIVEの推奨動作環境だけでなく、2020年にSteamで発売された人気VRゲームの推奨スペックも確認してVRゲームのスペックトレンドを把握しておきましょう。
VRではない通常のPCゲームと比べると平均的にかなり要求スペックが高くなっていることが分かりました。
2019年時点のVR専用ゲームのSteam年間売り上げ上位の推奨スペックもあわせて確認しておきましょう。
【年間売り上げ上位VR専用ゲームの推奨スペック】
やはり非VRのゲームより推奨スペックは全体的に高い傾向にありますね。VRゲームの推奨スペックがどのように上昇していったのかを把握し今度どうなっていくのかを知るためにも、この記事を作成した2017年09月時点でのVR対応売り上げ上位も見てみましょう。
【売り上げ上位VR対応ゲームの推奨スペック】※2017年09月時点
約3年半前と比べるとVRゲームの推奨スペックハードルが圧倒的に上昇しています。
VIVE推奨動作環境・スペック解説
次はVIVEの推奨動作環境について詳しく解説していきます。ご自身が利用中のPCがどんなスペックになっているかは上で紹介しましたVIVEのチェックプログラムで確認してみてください。
OS
OSはVistaやWindows7でなければOKです。現在新規で購入する場合はWindows10 64bit版
VistaのPCは発売が終わってから7年近く立っているので、ゲーム用途としては、それ以外のスペックも含めてかなり厳しいでしょう。Vistaの方は買い直しをオススメします。最新のwindows10は全て64bit版です。また、windows7のゲーミングPCを利用中の方は2020年1月にサポートが切れたのでセキュリティリスクが非常に高くなっています。早急に買い替えをオススメします。
HDD
SSDまたはSSD+HDD構成がオススメ
HDDの必要容量はプレイするゲームに依存します。最近の3Dオンラインゲームはクライアントの容量が数十GBするのが当たり前なので、SSDの場合は最低でも240GB、できれば500GB以上の大容量のモデルを選んでおくと良いでしょう。SSDだとロード時間やゲームの起動時間が大幅に短縮されます。その代わりSSDは1GB当たりの単価がHDDに比べて高いため、動画などを保存する場合は別途HDDも用意しましょう。
CPU
intelであればi5以上。AMDならばRyzen5以上
CPUはVIVEの推奨スペックだと2014年に発売されたi5シリーズが明記されています。
CPUはIntelのCore-iシリーズだけを見てもかなりのモデルがあるので、比較が難しいですよね。上で紹介したVIVE公式からダウンロードできるチェックプログラムでスペックを満たしているか確認しておきましょう。
最新のi3シリーズはまだしも、PentiumやCeleronと書かれていた場合は3Dゲーム用途ではかなり厳しい低性能CPUなので買い直しをオススメします。ゲーミングPC用途としては最新のi5もしくはi7シリーズをチョイスしましょう。2017年からはAMDのRyzenシリーズも人気ですね。Ryzenの場合も最新の5もしくは7にしましょう。
メモリ
VIVEはメモリの推奨動作環境が4GBと少ないですが、ゲーム側で16GB以上を要求するタイトルがほとんどですのでメモリは16GB以上を搭載しましょう。特にRTXシリーズを搭載する構成の場合はバランスを考えるとメモリは必ず16GBにしておいたほうが良いです。
メモリはPC初心者でも、最も簡単に増設できるパーツですので、自身が使用しているPCに合うメモリやメモリ増設の仕方をググったりすれば比較的簡単に容量を増やすことが出来ます。メモリだけスペックを満たしていなければご自身での増設も検討してみましょう。
電源とマザーボード
残りはグラボの解説ですが、その前に推奨スペックで記載されることはないけれども、デスクトップゲーミングPCの構成で見落としがちな「電源」と「マザーボード」に関して簡単に解説しておきます。
電源
電源はPCの各種パーツに電力を供給する重要な役割を担っています。電源には容量と電源効率の二つで性能差があり、基本的にはメーカーがスペックに見合った電源をチョイスしています。容量はW数で記載がありグラボが高性能なモデルほど電源消費量が大きいため電源のW数も大きくなります。
二つ目の電源効率ですが、こちらは「80PLUS」という基準でグレードが分かれています。
左ほど同容量でも価格は上がりますが電源変換効率に優れ電気代が僅かに安くなるといった認識で結構です。但しグレードが高いほど高品質になるので、コスパより信頼性を重視する方はチェックしておきましょう。
20万以下のゲーミングデスクトップPCには80PLUS BRONZEをメーカーがチョイスしている事が多いですね。RTX3080以上のハイエンドゲーミングPCでは80PLUS GOLD以上が選ばれる事が多いです。
マザーボード
CPUなどの各種パーツを搭載する基盤です。
現行の主流なintelCPUを搭載するデスクトップ向けマザーボードは性能や機能が優れている順にZ490 > H470 > B460 > H410となっており、Z470とH410の平均的な価格差は6千円ほどとなっています。
RTX以上のグラボを搭載する場合はH410マザーボード(チップセット)は不釣り合いなので避けましょう
CPUのOCなど特殊な事をしない限りはZ490である必要はなく、コスパを重視するゲーミングPCとしてはH470やB460(AMDの場合はA320またはB450)で問題ありません。
また、ノートPCに関してですが、ノート用マザボと電源は消費者側から意識する事はないので、気にする必要はありません。
VRのグラボ
公式のVIVE推奨環境で指定されているのはGTX1060と1世代前のミドルレンジグラボを指定していますね。
2021年02月時点でのVRゲーム用途として候補に上がる最新グラボは
【2021年02月現在のデスクトップ向けグラボ単体価格】
※価格.com売れ筋上位5製品の平均 特別モデル等は除く
- RTX3090 22.7万円(最新超ハイエンド)
- RTX3080 14.3万円
- RTX3070 8.5万円(RTX2080Ti相当)
- RTX3060Ti 8.3万円(RTX2080SUPER相当)
- RTX3060 5.5-6.5万円前後 2021年2月26日発売
となっています。
2020年2月~5月にかけてコロナの影響でグラボの生産能力が落ち、逆にテレワークでPC需要が高まったことでグラボの価格は値上がり傾向にありました。RTX3090と3080と秋以降に順次発売されて以降は旧グラボのRTX製品は在庫がなくなりもう見かけなくなりました。
最新の重たいゲームの推奨スペックはGTX1060 6GBが主流なのでGTX1660SUPER以上だと多くのゲームを画質中設定以上で遊べることになります。
グラボはハイエンドのRTX3090とロープライスなGTX1650を比較すると15倍以上の価格差があるので、予算に応じて選んでいきましょう。あまりにもローエンドな旧モデル(GTX1050やGT1030及びGT710)は逆にコスパが悪くなるので注意してください。
旧世代のグラボで現在も最も使用率の高いGTX1060 6GB はVIVEの推奨スペックこそ満たしていますが、VRゲーム側でより高性能なグラボを推奨環境に指定するタイトルが増えていることから、高画質な設定で今後発売されるタイトルが遊べるようRTX3060以上をオススメします。
グラボが高騰品薄中!?
RTX3000番台のグラボは発売当初からRTX3080が品薄状態で、RTX3070も在庫確保のため発売が2週間延期されていました。元々需要に対して供給が追い付いていなかった(1月のNVIDIA公式発表でRTX2000番台の初動4か月より2倍以上売れているとの情報あり)のですが、2020年11月よりマイニング需要が復活して、更に需要が高まりました。そのため年末年始の商戦が終わったタイミングでグラボメーカーが販売価格の引き上げを発表し、既に単体でのグラボ購入は12月より割高になっています。
例えばRTX3080の平均価格は発売当初より3-4万円上がりましたし、RTX3060TiはRTX3070の発売当時の価格まで上がっています。
ゲーミングPCにおいては、去年の11月から12月にかけて、それまでコロナで半年以上値下げが止まっていた分が一気に適用され同じスペックでも大幅に価格が下がりました。ゲーミングPCメーカーが保有するグラボも枯渇してきたので、少なくとも今後数か月は同等スペックにおいて値下げに期待できない状況となります。
裏を返せば、今ゲーミングPCを買っておけば、陳腐化せず価値が長持ちする絶好の機会とも言えますので、現在検討中の方は早めに買ってもよいと思います。
コスパを重視する方はデスクトップ版のRTX3060搭載モデルが出るのを待ってください。
VRが遊べるPCスペックまとめ
【最新世代ハイエンド構成】
- CPU :Intel i7-10700
- GPU :RTX3070
- メモリ :16GB
- SSD :1TB
- 電源 :650W静音電源 80PLUS BRONZE
- マザボ :H470
【ガレリア XA7C-R37】 は旧世代の最高性能モデルRTX2080Tiと同等性能を誇るRTX3070を搭載したモデルです。私も先日RTX3070を購入しましたが、非常に満足しています。この前発売された2020年のNo.1PCゲーム「Cyberpunk2077」はPS4版はPS4のスペックが低すぎてまともに遊べず返金騒動に発展した中、RTX3070グラボ搭載ゲーミングPCで快適に遊んでいます。
レイトレ対応ゲームにてレイトレをONにしてもゲームプレイに支障が出ないFPSを維持できるのもハイスペックゲーミングPCの魅力です。
みんなのゲーミングPC購入価格
いくつかのゲーミングPC構成パターンを紹介しましたが、PC構成の幅は広いですし予算との兼ね合いでどれくらいのスペックにするか悩まれる方も多いかと思われますので参考までにみんなのゲーミングPC購入価格を調べてみました。
ゲーミングPCの平均購入価格は15万4414円(税抜き)となりました。、前回の2019年春の集計では平均15万2500円で前回より平均価格が上昇しています。理由としてはRTX3000番台搭載ゲーミングPCが9月に発売されハイエンドモデルの購買意欲が増したことが影響しています。
モニタなどの周辺機器や延長保証などが含まれている場合もあり、カスタマイズ前の基本価格より購入価格の平均は若干高くなっていますが、RTXグラボを搭載したハイスペックな構成が人気のようです。
オススメゲーミングPCメーカー
最近の3DオンラインゲームはCPUにi5かi7。グラボはGTX1060が一般的でGTX1070やGTX1660を推奨動作環境に指定してくるタイトルも増えてきました。ゲーミングPCの買い直しや新規購入を検討されている方は、こちらのメーカーがオススメですよ。
ドスパラ
コスパNo.1メーカー。5社で似たようなスペックを比較すると
大抵ドスパラ の機種がコスパNo.1になります。
マウスコンピューター
マウスコンピューターも昨年よりセールを行うようになり依然と比べてお得なモデルも増えてきています。ゲーミングデスクトップPCの上位機種は高級家電のような佇まいで人気がありますね。
パソコン工房
ときおりドスパラよりもお買い得なモデルがあるパソコン工房 。ノートPCのコスパが良い傾向にあります。
フロンティア
FRONTIERは台数限定のセール品のお買い得度が高い事が多い。通常製品を選ぶ価値はあまりないかも。
ASUS
ASUSの公式オンラインストアASUS Storeでは不定期でキャンペーンを開催しており、お買い得なモデルが見つかるかもしれません。ASUSではゲーミングノートが人気ですね。
サイコム
徹底的にカスタマイズにこだわりたい方や、マザボや電源など各種パーツの製品名まで指定したい方などPC製品の知識がある方向けなのがBTOパソコンのサイコム です。
マイニングベース
LEDライトでの見栄えを重視するならマイニングベースのゲーミングPCがおすすめです。
その他ゲーミングPCメーカー
HP、DELL、MSI、Razerなど色々なメーカーがゲーミングPCを販売しています。
ドスパラ以外のメーカーを比較したい場合
スペックに対する価格を重視するとドスパラの製品が優秀なので、オススメPCとしてはドスパラのゲーミングPCを中心に紹介してきました。他のメーカーも気になる方は、こちらの比較記事をご覧ください。
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