デスクトップ向けゲーム用のグラフィックボードはNVIDIAから2020年秋に発売されたRTX3000シリーズが最新シリーズで順次モデルが追加されています。今後はどんなRTX3000番台が発売されるのでしょうか。
記事公開日:2020/06/23 作成
最終更新日:2023/07/05 更新19回目
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アイキャッチ画像引用元:https://www.nvidia.com/ja-jp/
目次
- RTX3090Tiが22年3月末に発売
- 2022年はミドル~エントリーグラボが激戦区に
- RTX3080TiとRTX3070Tiは2021年6月発売済
- RTX3070とRTX3080及びRTX3090は2020年9月1日に発表済
- 公式の9月1日RTX3000シリーズ発表放送内容
- RTX3080の20GB版とRTX3070の16GB版がすぐにでる!?
- RTX3000番台は2021年明けまで品薄が続く
- 入手困難なRTX3000番台グラボはBTOPCであれば入手しやすい
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RTX3090Tiが22年3月末に発売
2022年の1月5日のCES2022に発表されたRTX3090Tiは不具合があったようで、発売が延期され2022年3月末に発売開始されました。RTX3000番台は2020年10月に発売されたRTX3090が長い間最高性能のグラボでしたが、RTX3090TiがでたことでRTX3090Tiが最高性能のグラボになりました。
2022年はミドル~エントリーグラボが激戦区に
2021年2月にデスクトップ向けRTX3060が発売されて以降、最新世代でより安価なグラボは発売されませんでしたが、2022年は1月下旬以降
- NVIDIAからRTX3050とGTX1630
- AMDからRX6500XT~RX6300
- IntelからArc A380
と各社からエントリークラスの新グラボが発売され激戦が噂されています。特にビックニュースとなるのがIntelがグラボに参入してくる点です。
Intelの公式サイトや動画でも2022年第一四半期との記載がありました。しかし、発表時点で先にノートPC向けが発売されデスクトップPC用グラボはそのあとになります。Intelグラボは発売の遅れが続いており発売済みのノート向けIntel Arcグラボも日本国内ではほとんど出回ってない事から、デスクトップ向けグラボもあまり期待できない状況です。
ーー以下、過去に掲載した情報ですーー
RTX3080TiとRTX3070Tiは2021年6月発売済
昨年の秋から何度も噂が出ては消えを繰り返していたRTX3000番台のTiシリーズが、いよいよ発売されました。発売済みのRTX3060より強固なマイニング規制が組み込まれており、マイニング需要により高騰していたグラボ市場を値下げの方向へ向かわせました。
RTX3080Ti…17万5千円~25万8千円 2021/06/03発売 単品の再入荷不明 価格と性能面で魅力が少な目?
RTX3070Ti…8万2千円~13万円 2021/06/10発売 発売日時点でRTX3070の価格より安くグラボ価格の高騰解消に貢献
RTX3070とRTX3080及びRTX3090は2020年9月1日に発表済
画像引用元:videocardz.com/newz/rumored-geforce-rtx-3090-and-rtx-3080-specifcations-emerge
2020年春ごろまでは次世代のRTX3000番台は2020年末から2021年明けとの予想が主流でしたが、2020年6月になってRTX3080リファレンスモデル(ASUSやMSIなどボードベンダー産のグラボではなく、NVIDIAがファンなど全てのパーツを設計するモデルで日本国内ではほとんど流通しない)の外観候補がリークされたことにより、2020年秋に発売されるのでは!?という可能性が出てきました。
そんななか、2020年8月中旬にNVIDIA公式が「Ultimate Countdown」と銘打った特設ページがオープンしました。
US時間の9月1日が期限となり、1日ごとにこれまでのゲームやグラボの歴史を振り返ってきました。
公式の9月1日RTX3000シリーズ発表放送内容
日本時間の9月2日未明に行われた公式生放送ではNVIDIAのCEO「ジェン・スン・ファン」(通称:皮ジャン)さんが登場し解説されていましたね。実はこの画面に最初から最新のRTX3000グラボが映っているんですが皆さんは分かりますか?動画の途中で答え合わせがあるのでお楽しみに!
FortniteがレイトレとDLSSに今後対応
学生を中心に超人気のバトロワゲームfortniteがレイトレとDLSSに今後対応することが発表されました。フォートナイトは元々軽いゲームなのでDLSSでのハイパフォーマンス化はRTX2060など安めのRTXグラボでもフルHDの最高画質で144FPSでるようになったり、RTX2070Sで200FPS以上出るようになるかもしれないので既存のRTXグラボでも恩恵があります。
RTX3000番台のプロセスはSamsung 8nm
RTX3000番台は当初7nmEUV(簡単に言えば現行世代より省エネまたはハイパワー)で製造されるとの噂でしたが2020年春ごろからSAMUSUNGの8nm(現行世代よりやや省エネまたは多少パワーアップ)での生産では!?とのリークが聞こえはじめ、実際に公式生放送でも8nmの記載となっていました。
RTX3000番台はレイトレON時のパーフォーマンスが1.5~2倍向上
レイトレON時のパーフォーマンス向上が事前に煽っていたブレイクスルーだとするならsamsung 8nmとあいまって盛り下がる展開になりそうで、このグラフを見ている段階では視聴者のテンションがかなり下がってきていましたね。
RTX3080はデカい、RTX3090は超デカい、RTX3070は普通
直近のリーク情報ではリファレンスモデルにもかかわらずASUSなどボードベンターから発売されるオリジナルOCモデル並みかそれ以上の大きさとなっていましたが、公式生放送で実物を見ると本当にデカいですね。
画像引用元:hexus.net
下がRTX2080のリファレンスモデルで上がRTX3090のリファレンスモデルです。よく見ると3スロットとなっており厚みも増しています。リファレンスでこのサイズだとメーカーのOCモデルはどうなってしまうのでしょうか。
サイズが大きくなるという事はRTX2000番台より重量もアップしてしまうことになります。RTX2000番台の時点でPCIeが重さに耐えきれず歪んでしまい故障リスクが高かったので「ゲーミング割りばし」ならぬサポートステイの需要が高まりました。当ブログではゲーミングPCのレビューを行っているのですが、輸送回数が非常に多くパーツに負荷がかかりやすいレビュー機は、PCIeスロットが歪んでグラボが下に沈んでしまっていた機種を何度か確認しています。
また、グラボ初の12pin電源コネクタ搭載が噂されていましたが、それだけグラボに必要な電力が増えていることになり、グラボ用の12pin電源は既存のPC電源では用意されていないので新しい電源が出ることになります。電源回路については素人なのでよくわからないのですが、6pin2本で8pin1本に変換するケーブルと同じように8pin2本を12pinに変換するケーブルで対応できるんですかね。
RTX3080以上のグラボを単品で購入する際はグラボの電源供給pin仕様を必ず確認しておきましょう。※メーカー製は12pinではなく8pin採用がほとんどでした。
RTX3000番台の性能
なんとRTX3070は499ドルで販売され9月1日の発表前時点で14~15万円で販売されているRTX2080Tiより性能が高いと記載されておりRTX3080はRTX2080の2倍の性能だと書かれています。
これには視聴者もビックリ!これが史上最大のブレイクスルーと煽っていた理由ですかね!
但し上のグラフは相対評価というあいまいなタイトルがついており、おそらくレイトレON時のFPSも含めての比較でしょう。少数のレイトレ対応ゲームだけでなく通常のゲームを遊ぶ際のゲーム環境である非レイトレ時に現世代とRTX3000番台で比較した時にRTX3070がRTX2080Tiを上回る・RTX3080はRTX2080の2倍という事であれば素晴らしい事ですが、このあたりは実ゲームプレイでのベンチマークが公開されるまで待ったほうが良いですね。
追記:RTX3080は複数のゲームベンチでRTX2080Tiの平均30%程度FPSが向上しているとのこと。やはり公式の性能差はレイトレを加味した性能差ということになります。
気になるRTX3000番台の価格と発売日は!?
※発売前と発売当初の情報です。
RTX3060Tiは12月02日発売で$399(日本では55,000円~75,000円)
RTX3070は10月29日発売で$499(日本ではASK税により70,000円~75,000円)
RTX3080は09月17日発売で$699(日本ではASK税により97000円~105,000円)
RTX3090は09月24日発売で$1499(日本ではASK税により210,000円~225,000円)
グラボ単体での購入価格はRTX3070以上だと代理店の利益がかなり乗っかっている状態が続いています。「地理的に遠いから輸送費が~」という声は日本と同じくらいアメリカから離れているヨーロッパでもアメリカと同等価格で販売されていますしグラボに関税はなくNVIDIAが表明している価格は小売店の利益も織り込んだ価格です。日本においては代理店にも「史上最大のブレイクスルー」を提供したようです。ちなみに日本国内に代理店を通して流通するグラボの多くは保証年数がカットされています。
日本国内は市場が小さいからと言われる場合がありますが、明確な数字なしで独り歩きしている情報です。2015年のNVIDIAのGeForce責任者インタビューでは世界全体で見た時に大きな市場とはいえないと述べる一方で、ミドルレンジ以上のグラボ利用比率が他の国と比べて圧倒的に高いと述べていますし、特にハイエンドグラボの販売初動において日本での販売数が好調であるという表現をしています。代理店のビジネスモデルとして新グラボを早く手に入れたい購買意欲の高い方からはしっかりお金を頂いて、落ち着いてきた際にその利益を使って店舗への販売価格を調整するという感じでしょうか。
なんだかんだ言ってほしい方はすぐ購入しますよね、私もRTX3080は価格差と品薄で希望のモデルが購入できませんでしたがRTX3070は発売初日に購入しました。
前回のRTX2000番台発売当初を振り返るとBTOゲーミングPCに新グラボが搭載された場合は個人で新グラボを購入した際の海外との価格ギャップが圧縮されコスパが良くなる傾向にあります。これは今回のRTX3000番台でも同じです。BTOゲーミングPCメーカーはグラボを大量に仕入れることになるのでボリュームディスカウントが効いているためと思われます。発売されたばかりの最新グラボを単体で購入するユーザーとBTOゲーミングPCを購入するユーザー層は必ずしも一致するわけではありませんが、BTOPCの方が発売当初からコスパがよいです。
RTX3080の20GB版とRTX3070の16GB版がすぐにでる!?
RTX3080には9月17日から発売されたVRAMが10GBモデル以外に20GBモデルもあるというのは、8月時点のリーク情報で既に取り上げられていましたが、とあるグラボメーカーがRTX3080 20GBの製品名と型番まで意図的なのかミスなのか一時的に公開してしまいました。それによるとRTX3080TiになるのかRTX3080SUPERという名前になるのかはまだ不明ですがVRAMのみ増量されたモデルがRTX3080とRTX3070で用意されているのはほぼ間違いない情報となります。
スケジュール感としてはAMDが10月後半にZen3CPUとBigNAVIグラボを発表するので、それのカウンターとしてVRAM増量版を発表する可能性がありましたが、2021年1月後半に発表するという流れになりそうです。
このリークは外れました。
RTX3000番台は2021年明けまで品薄が続く
緑色の文章は2020年12月時点での内容です。
日本でもRTX3080は発売日以降、特に人気モデルにおいて入手困難な状態が続いています。アメリカなどでは更に入手困難なようで日本AMAZONで購入しようとする逆輸入現象も起きています。日本においては発売当初と比べるとやや入手難易度は落ちてきていますが、この状況は2021年になるまで当面続くとNVIDIAのCEOはGTC 2020のQ&Aセッションで述べています。RTX3070も在庫確保のため発売日が2週間伸びました。12月10日には超大型タイトル「CYBERPUNK2077」が控えていますし、ブラックフライデーからはじまる年明けまでの商戦需要にRTX3000番台の上位グラボは対処できない可能性が高くなっています。
RTX3000番台に関しては新情報が入り次第、こちらの記事に追加していきます。
入手困難なRTX3000番台グラボはBTOPCであれば入手しやすい
グラボ単体でRTX3000番台を購入するよりも、RTX3000番台搭載のPCを購入するほうが入手難易度が下がります。(それでも売り切れや入荷まで1~2週間かかるモデルが多くなっていますが…)RTX3000番台搭載BTOゲーミングPCは別記事でまとめています。
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